乾燥調製システムでコンバイン・運搬車・ 乾燥施設のコミュニケーション

岩手県 K様

KSASを種モミ生産に活かす

タンパク値管理で良い種モミ生産を

種モミを生産するK様は、JA出資型の大型法人だ。
施肥量と収量・タンパク値は相関関係にあるが、種子の発芽率とタンパク値もまた相関関係にあるのではと経験上感じている。それを数値で解明するため食味・収量センサ付コンバインを導入した。

「発芽率のよい種子の絶対条件は、倒伏させないこと。倒伏すると種子が傷んでしまう。倒伏する稲は、肥料をやり過ぎてタンパク値が高い。そういうことから発芽率とタンパク値は関係あるのではと、KSAS対応コンバインを導入しました」
二十数年前まで、農家は種子を自家採集していたが、経験上、美味しそうなところ、つまりタンパク値の低いモミを種子として採集していたというのだ。
タンパク値を低くするには肥料を控えることだが、控えすぎると不味い米になる。タンパク値を低くしながら美味しさを保つ、これこそがK様が目指す種モミ生産だ。
毎年田植え前に、今年の栽培方法を組合員に説明するが、KSAS導入後は過去2年間の施肥量と収量・タンパク値 データを元にして行なわれている。
「倒伏させず、発芽率のいい種子をできるだけ多く収穫できれば、組合員にとっても法人にとってもありがたい」
いい種子を作るには管理に手間がかかるが、その分、収益性は高い。代表理事は「今はほとんどの農家は、種子を購入している。だからこそ、いい種子を作らねばならない。そのためには組合員さんに肥培管理を徹底しなければならない。積極的な組合員さんには、KSASを導入していただかなければならない時期にきています」と語る。

乾燥担当者は刈取計画を参考に準備

乾燥担当者は、私の立てた計画を朝に見て、この計画でいいよって、乾燥施設に向かいます」
KSAS乾燥調製システムにより見える化できたことで、事前に計画が立てられる。また、圃場と乾燥施設が離れていてもコンバイン・運搬車・乾燥施設のコミュニケーションが円滑になり、急な計画変更があっても、待ち時間がなくなった。

これからの農業にはICTが必要不可欠

朝礼では、タブレットやパソコンのモニターを見ながら、計画のモレやムリがないか全員で確認する。
「最初はモバイルだったのですが、老眼で文字が見えず、すべてタブレットにしました」と笑って話すが、全員ICT導入に抵抗はなかったと言う。
タブレットの良いところは、持ち運べること。乾燥機すべての作業状態が見える化するだけでなく、作業指示も簡単に作ることができる。
「これからの農家はパソコンぐらい使えなくてはダメ。情報をしっかり取って、市場のニーズをとらえてモノを作る。今まで通り農協から言われたことだけをしていては、成り立たないと思います」と農業のICT化に積極的だ。
そのK様も高齢化で、若手の採用が必要不可欠になっている。最高齢では80歳の現役もいる。
「経験や勘ではなく、データで示す農業をしなければ今の若者はついてこない。KSASで蓄積したデータが役に立つのは、若者への農業技術の継承だと思いますよ」

※取材当時の内容をそのまま掲載しているため、現在のKSASとは異なる点もございます。ご了承ください。

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