ドローン空中防除の効率的な 圃場管理をKSASで実現
香川県 F様
課題
・防除依頼をされたとき、「どこの圃場」の特定にとても時間がかかる
・地図作成に時間がかかるので、作業計画を立てるのも大変
成果
・圃場の特定作業が簡単にでき、圃場の間違いも防ぐことができる
・手書きの作業書ではなく、KSAS上で計画を立てることができ、抜けもれが防げる
KSASで、さらなる効率的空中防除を実現
ドローンによる空中防除を担うF様
KSASでさらなる効率化を図る
全国でもいち早くドローン空中防除を取り入れ、様々な環境の圃場で効率的に防除を行なっているF様。昨年導入されたKSASにより、さらなる効率化を目指しています。間違いが許されない防除作業にKSASをどのように役立てているのかをご紹介しましょう。
従来使っていたマーキングされた「番地地図」
その圃場は実際にどこにあるのか、それが問題
KSAS導入は香川の農業改良普及センターでクボタのスタッフに声を掛けてもらったことに始まります。その場ではいくつかの資料をもらって、少し話を聞いて帰りました。その時は特に興味を持たなかったのですが、帰ってから資料を読んでいくうちに興味津々の自分に気が付きました。興味の焦点は自分がこれまで一番苦労していたところをかなりカバーできているところ。入会の動機はそこにありました。その一番苦労したところは防除を依頼された方の圃場の特定です。先ず依頼者に「どこの圃場」に「何の薬品」を「いつ撒く」のかを聞くところから始めます。その「どこの圃場」を調べるのが大変なのです。その圃場が実際にどこにあるのかというのを調べるには、番地地図と呼ばれるただ番地だけが載っている地図を入手して、依頼者の記入されている圃場番地を落とし込みます。そこからさらに衛星写真を利用してどこの位置か、どこの圃場かを照合させていきます。防除シーズン前には毎日この作業を行う訳です。そもそもその地図が頭の中に入っていないと、どういうルートで今日一日回っていこうかという計画が立てられないですね。「ウチのところにはいつ来てくれる?」という問い合わせにも即答しないといけないし、一日の作業の流れを把握するためにも地図作成というのは必須です。でもそれが大変な作業なのです。それを助けてくれたのがKSAS。圃場マップが助けてくれました。
圃場間違いだけは絶対に許されない
作業計画が狂うのもダメですが、絶対に許されないのが圃場間違い。違う人の圃場を防除する訳にいきません。それは依頼者の皆さんに言われます。今までは衛星の地図を見て圃場を確認してから作業しました。そう、全ての圃場の。その絶対間違えてはいけない圃場登録に今まではかなりの労力を費やしていました。ひどい時には1枚の圃場がどこにあるのか特定するのに15分もかかっていました。それも朝から夕方まで営業に回って帰ってきて、その夜その日に契約にいたった圃場を登録する。夜中にわたって作業する訳です。何日もすると頭がパンクしてくるんですよ。それがKSASにしてから圃場登録が無茶苦茶ラクになりました。圃場マップでの登録がいいですね。また、撒く薬剤によって色で識別できるのも助かっています。たとえばここはスタークル粒剤だけ、ここは3種混合でとか圃場により撒く薬剤が異なります。今はKSASの圃場マップを出力し、そこに番号を振り、その番号を薬剤ごとに色分けして見てわかるようにしています。
また、圃場を請け負って作業をされている方もいるので管理者の名前が、地域が違うのに混ざったりする場合が結構あります。そんな場合でもそこを入力するとすぐにピックアップされるので、地域の区画分けする時とかには非常に便利でした。
番号に着色。視認性を高めています
圃場マップは、戦略マップ全体像が俯瞰できる
依頼者によっては地図を用意されて説明される方もおられますが、番地だけ指示される方もおられます。そのような方にはノートパソコンでKSASを立ち上げ指示のあった圃場を示し確認していただきます。この前も見ていただいたら「ココ、ココ、これ分かりやすいな」と言っていただきました。そしてその場でピンを4本立てて登録。面積も出るので面積も確認いただくと、まず間違いないことになります。このように圃場登録を進めていくと、登録されていない未契約の圃場が気になってくるわけです。間にひとつ未登録圃場が…そこもやってしまいたい訳です。登録されていない圃場がまだたくさんあるんですよ。当然私としてもそこの圃場を今後獲得していきたいという考えがあるので、やっぱりそれを営業するうえでどこをどういう風に抑えていったら、ここの地域はこれだけ集まるよねという計画立てをするのに非常に便利。全体図を見渡せるという点で。今後事業を拡大するうえでこの圃場マップはウチの戦略マップにもなりえます。事業計画を立てる際に、地域の全体像が俯瞰できるので将来構想に役に立ちます。
使い方の決まりは無い。それがKSAS、だから使える。
KSASというのはこういう使い方じゃないと駄目ですというレールみたいなものがないので、自分が把握できて自分が使いやすいように使えればいいかなと思っているのです。当然空中防除用のソフトでもなかったはずですし、それを自分の仕事に置き換えてみた時にこういう使い方の方がやりやすいと感じながら活用するもの。KSASは今年導入したところなので圃場登録にしても、今登録している分に関して言うと昨年度の圃場のものでもあって、とりあえずちょっと登録してみようという感じでやっています。やりながらちょっとこうした方がいいかな、ああした方がいいかなと気づきながら…。KSASはこのように肌で感じて自分流のアレンジを入れながら使うものと思っています。
作業計画・作業日誌の有効活用が今年のテーマ
作業計画はKSAS導入前から作っていました。何番の圃場をこういうルートで回って行きますというものです。それを元にその日のトータルの面積がいくらあって、その面積から使用農薬はどれだけ必要か、現地にどれだけの農薬を持って行けばいいかとか、その辺を必ずその前日、前々日に決めていました。それがこのKSASの作業計画・作業日誌でできることを知りました。作業計画を立てるところで何日の圃場はここ、ここと選べる、これはいいなと思いました。実際それを例えばタブレットとかで運用していくのがベストだと思います。最初のうちは馴れないとしても、プリントアウトして現地に持っていくだけでも全然違うかなと思う。今までそれは自分が手書きでやっていたものなので、たまに抜けがあるんですよね。そうすると「あれここの田んぼ、撒かないといけないはずだったのに」と作業計画書を見ても書いていないんですよ。書き忘れている。また農薬の読み方を間違えたりとかKSASだと防げたところがたくさんあった。今年は作業計画・作業日誌の活用がテーマです。
どこに何の薬品を撒くのか。KSASで徹底管理
※取材当時の内容をそのまま掲載しているため、現在のKSASとは異なる点もございます。ご了承ください。