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鹿児島県 いちき串木野市 不織布展張・巻取機
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ソリューションレポート

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人手が必要な不織布べたがけを2人で作業可能! 不織布展張・巻取機で省力・効率化を実現

人手が必要な不織布べたがけを2人で作業可能! 不織布展張・巻取機で省力・効率化を実現

12月9日、鹿児島県いちき串木野市の農事組合法人夢ファーム大里のレタスほ場において、不織布展張・巻取機の実演会が行われました。秋冬期の露地野菜栽培において、不織布をべたがけすることで霜よけや保温効果を発揮し、安定した生産が行えることが公的機関で実証されています。しかしながら、べたがけ作業は主に手作業で行います。そのため、鹿児島県農業開発総合センターとカワサキ機工、そしてクボタが連携し高齢化に伴う人手不足や、大規模化に対応した「不織布展張・巻取機」を開発、実用化を進めています。実演会では、地域の先駆的なレタス生産者に実機を体験してもらうことで、機械性能を実感していただきました。

 


 

不織布展張・巻取機で省力・効率化を実現

お客様の声

不織布展張・巻取機の活用は効率的に作業ができ
しかも人件費の削減に繋がります

不織布のべたがけは大変な作業です

 冬作のレタスは11月中旬の定植後、寒くなる前に霜よけと保温を目的に不織布のべたがけを行います。(株)ゼロプラスでは冬作のレタス5ha分を4人1チームで人力作業をしています。天候やほ場条件が良いときは半日で30aを目安に作業を行っていますが、風がある日などは隣のほ場に被覆資材が飛んでいくことがあるため、作業条件が悪くなるほど時間を要するためべたがけ作業は大変です。

1日に作業できる面積が増えることは大きなメリットです

 不織布展張・巻取機は、4人作業が2人でできるため人件費の削減に繋がります。風などの条件をある程度気にしなくても良いため作業効率が上がり、1日に作業できる面積が増えることは大きなメリットですね。

 通常、不織布の回収は、ピンを抜きながら地面に座って大きな袋に詰めていきます。5ha分の不織布を袋詰めの状態で保管すると、倉庫の場所を占領します。不織布展張・巻取機はパイプに巻き取りながら回収を行うため、楽にしかも綺麗な状態で保管ができ、倉庫の広い場所を取ることがありません。また、綺麗な状態で保管することによって、3年毎の交換時期を伸ばすことができれば、資材費が高騰している中、経営の助けにもなります。

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いちき串木野市をレタス産地と呼ばれるように規模拡大を図っていきます

 私は高校卒業後、農業に興味を持ち山梨で多品目の栽培を勉強した後レタスに着目し、長野県で11年間農業法人に所属しながらレタス栽培に力を注ぎ、取り組みました。2015年に妻の実家が近いこともあって鹿児島県いちき串木野市に独立することを決め、レタスの生産・販売を行う株式会社ゼロプラスを立ち上げました。私達のレタスの生産量はまだまだ少ないですが、いちき串木野市がレタス産地として知られるように、今後は不織布展張・巻取機のような効率化できる機械を導入しながら規模拡大を図っていきたいです。

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不織布展張・巻取機の活用は効率的に作業ができ
しかも人件費の削減に繋がります

不織布展張・巻取機をによる作業は
とても楽で導入を検討したいです

 (株)ゼロプラスの松田さんから提案があり、10年ほど前から水田転作でレタス栽培を行っています。被覆資材をかけるまでを我々で行い、収穫、出荷はゼロプラスに委託するシステムです。20aから始まった栽培は、現在では1haまで拡大しています。
地域で高齢化が進み、法人では人手不足が深刻な問題になっています。どうしても人手が足りない時が出てくるので、省力化ができる機械導入が求められています。

 今日は実演会で不織布展張・巻取機を体験させていただきました。この機械は2人で作業することができて、腰の上下動も少なく、操作も簡単でわかりやすいのでとても良いですね。今日作業したほ場はうねの長さが約100mあるのですが、機械を使って作業すると5〜6分で終えることができてとても楽でした。ぜひ導入を検討したい機械です。

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メーカー担当者の声

軽くて誰でも使いやすい機械開発を目指しました
電動化で温室効果ガス削減にも貢献します

不織布展張・巻取機はお茶生産で使用する
被覆資材巻取りの技術を応用しています

 弊社は、お茶を中心とした関連機械を製造販売しています。お茶の収穫前にお茶の葉の色沢向上、うまみ成分の増加などの品質向上効果をもたらすため、寒冷紗(かんれいしゃ)という黒い幕を1〜3週間覆います。約50mある寒冷紗を収穫前から直前にかけて剥がしますが、人力では大変な作業のため弊社では「被覆資材展開・巻取りアタッチメント(寒冷紗巻取機)」を開発、製品化しており、鹿児島県農業開発総合センターからこの技術を露地野菜の不織布べたがけ栽培の省力化に活用したいというご相談をいただきました。

 今まで「畑」というと茶畑に足を運んでいましたが、鹿児島県農業開発総合センターとクボタと共に不織布展張・巻取機の製品化に参画させてもらうことで、露地野菜のほ場に赴いたり、野菜の知識を教えていただくなど、非常に視野が広がったように感じ、新領域に挑戦する高揚感を持って開発に取り組むことができました。

軽くてコンパクトで簡単操作を実現。誰でも扱いやすい機械を開発しました

 不織布展張・巻取機は、巻取作業に油圧モータを採用することで、油圧調整により最適な巻取速度に合わせスムーズな巻取を可能にし、また巻取作業時に不織布に過大な力がかかった時にはモータ回転の油を逃がし、不織布が破れてしまうのを防ぎます。走行フレームはアルミ製のボディで構成されているため、コンパクトかつ軽量化を実現し、誰でも扱いやすい設計です。走行部には一般的な野菜運搬に使用している台車を使用しているため、展張・巻取部を取り外すことで、運搬台車としても活用いただけます。

 原動力にエンジンではなく、電気を使用しているためCO2排出量を減らし、温室効果ガス削減に向けたみどりの食料システム戦略に貢献する機械だと期待しています。

実演で使用した機械

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詳細(PDF)のダウンロードはこちら


お問い合わせはお近くのクボタのお店まで

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