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汎用利用が可能な グレーンドリルによる乾田直播を実証

最新技術実証2021/08/02

熊本県

ソリューションレポート

熊本県熊本市 低コスト稲作

〜汎用利用が可能な グレーンドリルによる乾田直播を実証〜

汎用利用が可能な グレーンドリルによる乾田直播を実証

 5月26日に熊本市において、実証調査の一環として、グレーンドリルによる乾田直播の播種作業が行われました。

グレーンドリルにより乾田直播を実証





 実証に参画している農事組合法人熊本すぎかみ農場さんは、稲・麦・大豆・の輪作にたまねぎ栽培を組み合わせた複合経営を行う大規模営農法人です。地域の担い手となっている同法人では、さらなる規模拡大に向けて、省力・低コスト稲作の導入が鍵となっています。
 今回は麦、大豆播種に汎用利用が可能な、グレーンドリルを使用した乾田直播の実証を行い、慣行栽培と同等の収量・品質を目指すと共に、大規模経営体における乾田直播の経営効果の実証を行います。

若者が将来に夢を持てるような農業経営を目指します

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省力・低コスト化を図るために乾直は必要な技術です
 少子高齢化に伴って、個人農家の後継者が不足しており、地域農業を守るため、2014年に法人化しました。積極的に若い方や障がい者の雇用も行っており、農業経験ゼロで就農される方もいらっしゃいます。
 きつい、汚い、危険の3Kイメージを払拭して、楽しく農業をしてもらうためには、今回の実証のような、省力・低コストになる技術は必要な技術です。


スマート農業の導入で若い方に魅力ある農業をしてもらいたいです
 私達は作業面積も多く、農業未経験から就農する従業員も多く土地勘が無い方がいるため、2019年から営農支援システムKSASを導入しました。入社したばかりでも、スマートフォン等でほ場の位置や作業指示がわかり、なおかつ情報が共有がスマートに行えるので、効率的な作業が可能です。
 農業はこれから面白くなる成長産業なので、若い方にはポジティブな考えをもって、失敗を恐れず新しいことにどんどん挑戦していってほしいです。そのために、スマート農業や、省力・低コスト技術を積極的に取り入れて、夢のある農業経営を目指していきたいです。

経営に見合った低コスト技術を実証で見極めたいです

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直播技術は苗作りの工程が減ることがメリットです
 耕作放棄地が出ないようにしっかりと管理することがすぎかみ農場の目標です。年々規模が拡大する中で、作業面積が増えるとその分、春作業が集中してしまいます。今回の実証は、できる限り省力化を図り、大規模面積の作業をこなしたい、という想いから参画することとなりました。
 直播技術は、苗作りの工程が省かれることが一番のメリットですね。


大豆播種に使用するグレーンドリルで乾直播種を行います
 元々、今期から大豆の播種機としてグレーンドリルを導入する予定で、同機械で乾田直播ができるとお伺いしたので、実証機械として選定してもらいました。
 この地域は稲の前作に麦を栽培しているため、乾田直播用にほ場を準備することが難しく、乾田直播技術が浸透していません。うちは、たまねぎを栽培しており、収穫が4月に終わるため、早くから乾田直播のためのほ場準備が可能です。ただ、ほ場準備が早く終わったからと言って、乾田直播は播種日が天候に左右されるので、今年のように梅雨が早く始まってしまうと、その点は不安要素ですね。

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高齢化や担い手不足が深刻化する中で、直播技術の波及を図る

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若いオペレータが積極的に農業を行っている大規模経営体
 農業組合法人熊本すぎかみ農場さんは、県内でも有数の大規模法人でオペレータの平均年齢が若く、やる気のある方々が積極的に農業に取り組んでおられ、今後の地域農業の担い手として期待されています。実証試験をお願いしたのは、水田を中心とした農業経営を行う中で、機械を有効に活用した栽培法に興味を持たれており、特に移植栽培と組み合わせて行う直播栽培に興味を持っておられたというのが理由です。



普通移植と同等の収量が目標
 今回の直播試験は、大規模経営における移植栽培との組み合わせによる省力化や作業の分散化を目的に実施しています。麦・大豆の播種にも活用するグレーンドリルを使った乾田直播の試験を行っており、移植栽培と同等の収量品質を確保しつつ、省力低コスト化の実証を予定しています。
 直播は、初期の苗立数やその後の生育の如何が収量品質に関わってきます。特に苗の初期段階である播種後1ヶ月までの生育が大きなポイントになると考えており、この期間の生育管理を徹底すれば、通常の移植栽培とほぼ同等の収量品質が得られると考えています。

グレーンドリルによる乾田直播について

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 グレーンドリルは、耕起同時播種はできないのですが、その分速度8〜10km/hrでの高速作業が可能です。耕起同時播種の機械も提案したのですが、すぎかみ農場さんは耕起や代かきなど1つ1つの作業でオペレータを分散しており、同時作業を行うよりは、1工程の作業時間が短いほうが効率的ということで、グレーンドリルでの実証を行うこととなりました。
 熊本市の田植時期は6月中旬〜下旬なので、直播栽培を慣行の収穫と合わせるには5月中旬〜下旬にかけて播種を行います。
 これまでの、九州での乾田直播の実証は、稲麦大豆の輪作体系の中でしていましたが、今年のような早い梅雨入りですと、麦の収穫時期が天候に左右され、麦後の乾田直播が難しくなります。一方、すぎかみ農場さんのように、4月に収穫が終わるたまねぎが間にあると、乾田直播の準備期間が十分に確保できます。

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スマート農業実証プロジェクト 現地レポート!(PDF)のダウンロードはこちら


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