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慣行移植栽培を上回る収量確保!「鉄コーティング直播」で確かな手応え

最新技術実証2020/03/09

岩手県

クボタ ソリューションレポート #48

岩手県一関市

〜慣行移植栽培を上回る収量確保!「鉄コーティング直播」で確かな手応え〜

慣行移植栽培を上回る収量確保!「鉄コーティング直播」で確かな手応え

2019年10月、「鉄コーティング(以下、鉄コ)直播」栽培を行った岩手県一関市の赤柴集落協定様を訪問。「新しい農業に挑戦したい」とおっしゃる千葉組合長に、鉄コ直播に取り組んでいる理由や栽培のポイント等を伺いました。2019年は猛暑で高温障害を受け地域全体に乳白米が多発した厳しい条件でしたが、同地区での慣行移植栽培の収量510kgに対し鉄コ直播の圃場では540kgの収量を確保されたとのこと。鉄コの取組みを始めて4年目で、大きな手応えを掴んでいらっしゃいました。

 

鉄コ直播に取り組んで4年目で確かな手応え!

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除草剤散布は2回だけで草を抑えました

 穂数的にも慣行栽培と比べても遜色ありません。すごく穂が垂れています。今年で4年目なんですが、こんなに稲穂が実った年はないので、ビックリしています。要因は、除草と水管理だと思います。播種同時散布でオサキニ1kg粒剤、次に6月初旬、芽が出て2葉くらいのときを見計らって、クボタさんから勧められて初中期除草剤としてマスラオフロアブルを散布しました。その結果、課題だった雑草を2回の除草剤散布で抑えることができました。ちなみに防除は殺菌殺虫剤を播種同時に散布。今年は手抜きをしまして、いもち防除はしてません。あとは8月に無人ヘリでカメムシ防除を行いました。  

7月にひび割れするぐらい強めの中干し

 昨年と大きく違うのは、倒伏対策で行った強めの中干しです。根を深く下ろすために、干す時間を長く取ったんです。7月に入ったら大きくひび割れするくらい強く干して。7月は気温が低かったんで迷ったんですが、あえて、「稲の生命力」にかけて、みんなが水を入れてるときでも水を切って干しました。8月は急激に暑くなってきたので、その時は、高温障害を防ぐために、ずっとかけ流しにしました。これらの水管理が功を奏したんだと思います。    

現状維持は後退!新しい農業に挑戦

 今までずっと慣行栽培でやってきたんですが、テレビなんかが、「現状維持は後退だ」と言う。確かに現状維持でやっているところは進歩がない。現状を何とか打破して、次の世代に新しい農業を繋いでいきたい。それで直播に挑戦したんです。本当はすべて直播にしたいんです。直播を導入すれば、収量が移植に比べて若干少なかったとしても、苗箱を運んだり、洗浄するための時間を削減できます。今まで重労働だった部分を打破できるんじゃないかなと思うんです。
 私は、これからの若い人に期待して農業をやっているんです。カッコつけるわけじゃないですが。今は田植えが主流ですので先祖代々、種を播けば作物が取れるという当たり前のことが、今は「普通」じゃない。直播に取り組むことで、その「普通」をこれからの人たちに伝えていきたいんです。

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直播のイメージを変える鉄コ直播
安価に取り組めることが大きなメリット

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 今、地域の一番の課題は労働力の確保ですね。農家の高齢化で、育苗できなくなってきてるんです。苗を購入するにしてもお金が掛かります。そこで、みちのくクボタでは、地域農業が抱えるこの課題に対して、育苗作業を省力・軽労化できる鉄コ直播を提案しています。直播には乾田直播もありますが、大型トラクタが必要ですし、圃場の均平を取るため、レーザーレベラーやバーチカルハローなどのインプルメントも必須で、初期投資がかなり掛かります。その点、鉄コ直播なら田植機の後ろのアタッチメントを交換するだけでよく、安価に取り組めることが大きなメリットです。日々の営業の際にも、ある程度の経営規模の方に、田植機の推進活動を行なうときは、将来、鉄コ直播にも取り組めるように、多目的タイプを提案しています。

 千葉組合長は、別のお仕事もされていてお忙しい方です。規模拡大したくても育苗枚数を増やせない状況だったので、鉄コ直播だったら苗が要らず規模拡大できるとご提案しました。実は、25年ほど前、赤柴地区でほ場整備を契機に取り組んだ「カルパーコーティング直播」で失敗した過去があり、直播に対して抵抗がある地区でした。その中で、千葉組合長は、鉄コ直播に魅力を感じて思い切って取り組みを始められ、慣行移植栽培以上の収量を上げることが出来ました。近くにほ場を持つ方も見に来られ、「こんなに良い稲になるんだ」と驚いていらっしゃいました。

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【プロ農家に聞く】
低コスト稲作技術を上手に取り入れていかなければ、
規模拡大に対応できません

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 一関市で、農業生産法人 合同会社田舎モノを立ち上げ、大規模稲作に挑戦する佐藤社長。農家の高齢化に対応して、地域農業の受け皿となっています。規模拡大の実現を目指す佐藤社長に話をお聞きしました。直播や密播などの技術は、それが良いか悪いかは、実際に取り組みながら検証するんです。そういうことに背を向けたらやっていけないですよ。こういう技術があるっていうことを、ちゃんと自分で経験として持っていないと。経営する中で、「ここでは、あれをやればいいな」とか、発想が繋がってこないからね。だから、積極的に情報を得て、少しでもプラスになると思ったらやってみようと考えています。今の面積だと、確かにそこまでしなくても慣行のやり方でやれるんですが、どんどん面積が増えてくると、色々な技術の組み合わせが必要になってきます。直播は今のうちの面積からすると難しい面はありますが、面積が増えてくれば限られた期間で田植えをやらなきゃならないから、それらを取り入れて作業の幅を広げていくために、低コスト技術をうまく取り入れていかないと、これからの規模拡大はできないですよね。

 今後の課題は、どうやって事業を継承するかっていうこと。高齢化して、担い手がいないのでみんな頼んでくるんですよ、「何とかしてくれ」と。だから、うちの会社の問題じゃなくて、地域農業をどうするかが迫られています。誰もやる人がいないから、私はやめるわけにはいかない。そのために法人化して、地域農業の受け皿としたわけです。あとは、生産コストの削減が不可欠ですね。今後は、山間の水田だけでなく、基盤整備された水田の受託も考えていかなくてはならないと思っています。

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▶鉄コ直播についてはこちら
https://agriculture.kubota.co.jp/product/taueki/tetsuko_mippa/tetsuko.html
▶田植機ナビウェル NW8S 製品情報はこちら
https://agriculture.kubota.co.jp/product/taueki/naviwel/
▶お問い合わせはお近くのクボタのお店まで
https://jp.locator.kubota.com/#Japan

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