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【クボタ ソリューションレポート No.34】機械の汎用利用で新たな低コスト2年4作体系が完成! 乾直のさらなる技術進化のため2年目の実証に挑む

最新技術実証2019/08/30

熊本県

クボタ ソリューションレポート #34

熊本県 菊池郡大津町 機械の汎用利用

〜【クボタ ソリューションレポート No.34】機械の汎用利用で新たな低コスト2年4作体系が完成! 乾直のさらなる技術進化のため2年目の実証に挑む〜

【クボタ ソリューションレポート No.34】機械の汎用利用で新たな低コスト2年4作体系が完成! 乾直のさらなる技術進化のため2年目の実証に挑む

熊本県大津町では、平成30年より、複数作物による農業機械汎用利用による生産コスト低減をテーマに、トリプルエコロジーとWRH1200での稲、麦、大豆作業の実証を行っています。

 2年目になる今年は、昨年、施肥や除草対策で課題があった水稲乾田直播(以下乾直)に重点をおき、実証調査が行われます。実証の始まりとなるトリプルエコロジーでの播種作業は5月29日に行われ、慣行区とは別に、乾田直播でも圃場2筆を使用し、除草・鎮圧体系などを変え、生育・収量・品質調査を行い、経営効果を算出します。
 翌日の30日には、昨年度の実証の区切りとして、トリプルエコロジーで播種を行った小麦の収穫を、稲、大豆と同様にWRH1200で行いました。この麦の収穫により機械汎用利用の2年4作体系を終え、さらなる技術の進展のため新たな課題に挑戦する、関係者の皆様にお話をお伺いしました。

【 耳より情報 】

❶ トリプルエコロジーとWRH1200の稲、麦、大豆2年4作体系
❷ 肥料・除草体系を見直して行う乾直2年目の取組み
❸ 7~8km/hrで高速作業が行えるケンブリッジローラで鎮圧作業

将来的に汎用利用できる機械は経営に必要になります

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乾田直播の課題を解決して満足いく成果を上げたい

 昨年、稲、麦、大豆の機械汎用利用の実証を行い、個人的には、麦、大豆は満足のいく結果が得られました。乾直の稲に関しては目標には届きませんでしたが、圃場条件(漏水の激しい火山灰土壌)的に「難しいだろう」と言われていたわりには、良い結果だったと感じています。課題として、肥料や、除草が挙げられたので、乾直に関しては課題を掘り下げた上で、今年度もチャレンジすることとなりました。

 今年使用する肥料は、うちから「苗箱まかせ」を使用することをお願いしました。育苗時に入れる肥料で、苗移植時に苗と共に肥料を持ち込み、元肥及び穂肥の本田施肥を省略することができる肥料で、最近、大規模経営体の中では増加傾向にあります。この肥料を乾直でも使用してみることで、前回の改善が図れればと考えています。雑草対策は、昨年は4回の除草を行いましたが、決して良い結果ではありません。今回は薬剤メーカーさんにも参画していただき、効果には大いに期待しています。

作業効率の良いケンブリッジローラには期待しています

 播種後の鎮圧に関しては、ケンブリッジローラでの作業をお願いしました。ケンブリッジローラは作業速度が早い分鎮圧効果が心配でしたが、3回鎮圧した圃場を確認すると、しっかりと踏圧されていたので、あとは漏水防止効果が問題なければいいですね。結果が楽しみです。

機械汎用利用は将来的には必要になってきます

 トリプルエコロジーや、WRH1200などの機械は画期的です。機械の維持・更新費などを考えると、一貫体系に必要な機械を何台か揃えるだけで良いというのは理にかなっています。トリプルエコロジーでの乾直は、作業時間を総合的に見ると普通移植より断然早いです。麦跡の耕起、代かき、育苗が省けるのはかなりの省力になります。ただ、すべてを乾直には出来ませんので、乾直と普通移植を組み合わせて、経営を安定させることがベストだと考えています。そのためには今年の乾直で満足いく結果を出せたらと思います。ぜひ成功させて周りにドヤ顔したいです!

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注目度の高い経営体なので、実証には期待しています

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実証を成功させて普及を図っていきたい

 近年、機械に対する経費負担が問題となっており、農産物の価格が低迷する中でいかにコストを下げるかが課題となっています。トリプルエコロジーやWRH1200は一行程で作業が行え、複数作物に汎用利用が可能なので、非常にメリットがあると考えています。県内でも法人や、集落営農組織などの大規模経営体が増えてきています。規模が拡大すると、普通移植だけでは大規模な面積を経営していくことは難しくなるので、直播などの低コスト技術を組み合わせる必要があります。ネットワーク大津の動向は県内の集落営農から注目を集めており、ここで実証の成果が上げられると、他の集落にも普及ができるのかなと期待しています。

ケンブリッジローラでも見た目は十分大丈夫です

 大津町は昔からザル田と呼ばれる透水性が良い圃場が特徴ですので、漏水防止のため、乾直の播種後に鎮圧を行います。大規模経営体に対応した作業速度の早い鎮圧機を模索していたところ、ケンブリッジローラの話を伺い、今回の試験に使用することとなりました。
 ケンブリッジローラは作業が早いですが、土の締まり具合に少し不安がありました。今回、播種後の鎮圧に圃場を3回かけたところ、非常に締まっているように感じましたので、この状態なら良いかなと思います。

現地実証の作業計画
■平成31年度システム化展示圃場式図

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機械の汎用利用による2年4作体型の完成とさらなる技術向上のため
新たな実証に挑みます

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機械の汎用利用における作業体系に十分な手応えがあります

 大麦、小麦ともに、冬場の気温が高く、一部過繁茂になりすぎたため倒伏しましたが、全体的に生育は良好でした。今回、収穫作業に使用したWRH1200における選別性能も自脱型に劣らないという評価を頂いたので、安心しています。
 システムの課題として、複数作物(稲、麦、大豆)で同一機械を使うことによるコスト低減がテーマでした。5月30日にWRH1200で麦の収穫を行ったことで、2年4作の稲、麦、大豆の作業が終了し、それぞれの作物の生育、収量、品質も地域の平均並みでしたので、十分に手応えを感じています。

様々な条件下で実証を行うことでどの圃場でも適応できる技術に

 昨年の乾田直播水稲では、思っていたほど収量が伸びず、地域の平均収量に達しませんでした。主な原因として、施肥や除草体系が挙げられました。
 そこで、本年度は乾田直播水稲の収量確保を主なねらいとして、実証調査を行います。
 また、昨年は雨天のなか播種を行いました。鎮圧面ではある程度土壌水分があるほうが土は固まりやすく、漏水防止効果がでやすかったため、好条件でした。しかしながら今年は天気が良く、圃場もやや乾いた状態での作業でした。一般的には乾いている圃場での播種が多いので、そういった条件下でも鎮圧による漏水防止効果があるのでしたらどの地域でも適応できる技術になると考えています。

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機械の汎用利用~麦収穫・乾田直播播種・鎮圧

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