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【クボタ ソリューションレポート No.33】規模拡大に対応!苗箱の使用を削減! クボタなら手持ちの田植機でラクラク密播!

最新技術実証2019/07/17

熊本県

クボタ ソリューションレポート #33

熊本県阿蘇市密播疎植

〜【クボタ ソリューションレポート No.33】規模拡大に対応!苗箱の使用を削減! クボタなら手持ちの田植機でラクラク密播!〜

【クボタ ソリューションレポート No.33】規模拡大に対応!苗箱の使用を削減! クボタなら手持ちの田植機でラクラク密播!

農業人口の減少や担い手不足により、遊休農地の増加が懸念される中、熊本県では地域ぐるみで農地集積に取り組む地区を「農地集積重点地区」に指定。
担い手への農地集積を進めるとともに、規模拡大に対応できる省力・低コスト技術の普及に努めています。

 平成28年度に県の農地集積加速化事業の指定を受けた阿蘇地区では、平成30年度に農事組合法人「碧水」を設立。高齢化や担い手不足に対応する稲作技術として、「密播(高密度播種育苗移植栽培)」の試験栽培を行っています。「密播」は育苗箱に種子を高密度に播種し、移植時に精度良く少量かき取りを行うことで、使用する苗箱数の大幅な削減を図り、省力・低コスト化を図る技術です。また、碧水様では、株間を広げて栽植密度を下げる疎植も取り入れ、密播と疎植を組み合わせた取り組みも行われています。
 5月10日、今年度で2年目の取り組みとなる碧水様の密播移植の作業が行われました。今回のレポートは碧水様を通し、大規模化する法人での低コスト稲作の取り組みをレポートします。

【 耳より情報 】

❶ 苗箱数を減らす密播で省力・低コスト化
❷ クボタの密播は既存の田植機に密播キットを装着するだけ
❸ 新型田植機ナビウェルは株間キープ機能・施肥量キープ機能による高精度作業でムラ・ムダを軽減

【お客様の声】

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密播を導入することで補助者の負担が減り、作業を見ている時間が長くなりました

 阿蘇市蔵原地区が平成28年に熊本県の農地集積加速化事業の指定地区となったことを受け、地域農業の課題が、高齢化で担い手も少なく、個人で機械を導入する負担も大きいということもあり、平成30年2月に「碧水」を設立しました。担い手不足は法人化しても深刻な問題で、働き手が少ないのが現状です。田植えの時期は苗作りや苗運びがとにかく大変で、将来のためには何か行動をしないといけないと考えた時に、苗箱数を減らせる技術があること知り、昨年初めて「密播」に取り組みました。

 密播は、育苗の日数も普通移植の苗とは違い短く、苗も細い ので、移植時には今までとは見慣れない風景に心配が募りました。しかしながら生育するにつれ普通移植とは変わらない稲姿に安堵しました。また、苗箱数は通常の移植時は10aあたり16 箱のところ、密播だと8箱と大幅に削減でき、収量も通常の移植と遜色なく、良好な結果に満足でした。そこで今年も続けて密播に取り組むこととなりました。密播は使用する苗箱数が少ないため、移植作業中補助者の手が空く時間が増えたように感じます。苗運びは大変なので、少しでも補給の回数が減るのはいいことですね。

 低コスト技術などを導入して、将来的には運営維持費を捻出できたら良いと考えています。 技術を確立して、地域を導く存在になれたらいいですね。

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株間キープ機能があると圃場の植付けが綺麗に見えるのでいいですね

 新型田植機ナビウェルに試乗させてもらいましたが、株間キープ機能が付いているということで、昨年と比べて今年のほうが、株間が揃い綺麗に植え付けができていると感じました。株間キープ機能効果で圃場の見栄えが良くていいですね。

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【担当者の声】

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今年密播栽培が成功すればさらなる普及が見込めます

 当課では、重点普及課題として、地域営農組織の育成に取り組んでいます。近年、阿蘇地域管内でも農事組合法人の設立が相次いでおり、経営安定に向けて戦略作物の導入やコスト低減技術の導入を支援しています。
 阿蘇地域管内でも阿蘇市内は基盤整備されているところが多く、今後こうした地域における法人設立を見越して、(農)碧水さんには大規模経営体のモデルとして「密播」の試験栽培を昨年から取り組んでいただいています。

 (農)碧水さんでは、育苗の受託作業もされていますが、育苗ハウスの面積が限られている中、育苗箱数は年々増加しているということで、以前から密播の提案を行っていました。現在、各地の試験データから密播の技術が確立されていると判断し、非常に省力化できるということで昨年は約1ha試験栽培を行っていただきました。結果は、慣行の稚苗と比較しても収量性は同等で、育苗期間の短縮、使用箱数の削減ができたということもあり、今年は3haまで作付を拡大しています。移植時の苗の補給回数低減も含めて、生産費やコストの低減効果を実証していき、本格導入を目指していただきたいと考えています。
 昨年は移植時の苗丈がやや低かったことが課題でしたが、今年は育苗の温度管理を工夫され改善されています。また本年は密播に疎植を組み合わせることで更なる育苗コスト低減を図ることができればと考えています。

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 経営を安定させるために、提案したい技術はいろいろありますが、地域に適した技術かどうか分からないものが多く、新しい技術の導入に様子見をされる生産者も多いというのが現状です。そういった中で誰かに試験的に新技術を導入してもらわないといけませんが、(農)碧水さんのような法人が地域の先進モデルとして新しい技術に取り組み、実証して実績を残すことで、他の地域への技術の波及につながっていくと思います。

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【クボタ技術顧問による解説】

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クボタ密播苗移植栽培の特徴

 阿蘇地域の農業普及・振興課から、稲作の省力・低コスト技術について相談され、クボタの密播苗移植栽培を提案したところ、ぜひ取り組みたいとのことで昨年から参画しています。昨年度は、密播苗移植栽培を知ってもらうことに主眼を置いて、細かな調査は実施しませんでしたが、結果は良好で碧水様の反応も大きく、今回は苗箱の削減効果だけでなく、裁植密度を変えた疎植も組み合わせ、途中の生育調査や収量・品質調査、コスト計算等を行う予定です。

 クボタの考える密播は10aあたりの苗箱数を極端に減らすために、無理する育苗方法ではなく、健康で良い苗を作って無理のない程度に苗箱数を減らしていきましょうと言うところからスタートしています。もう一つのメリットは、お客様が持っている既存の田植機に簡単な密播キットを付けることで、密播の移植が行えることです。他社の製品ですと、田植機本体を整備工場に持ち込み、爪の交換を行う等多くの費用と時間が必要ですが、弊社の密播キットはお客様自身で簡単に装着ができ、密播仕様のままで標準苗の移植も可能です。

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新型田植機ナビウェルについて

 今回はクボタの新型田植機ナビウェルで作業を行いました。新型田植機には株間キープ機能が搭載されており、こちらの機能も生産者にとって、メリットが大きい機能となります。
 実際に圃場に植えてみないと苗箱数がわからないので、1 割程度増やして育苗しているのが現状です。しかし、株間キープ機能が付いているので、圃場面積によって使用する箱数がほぼ正確に予想できるので、必要最小限度(1~2%程度)の予備苗を作るだけで良くなります。
 施肥量キープ機能も付いており、設定した施肥量を正確に散布することができます。さらに、移植同時の除草剤散布も、圃場ごとのスリップ率の変化に関係なく、設定量を正確に散布することができるので、無駄がなくなります。

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