目次
以下の5つの項目に分けて、活用が期待されるクボタの農業機械と営農技術をご紹介します。
みどりの食料システム戦略って何?
1.温室効果ガス削減に向けた技術
2.化学農薬の使用低減に向けた技術
3.化学肥料の使用低減に向けた技術
4.有機農業の面積拡大に向けた技術
5.農業のスマート化に向けた技術
みどりの食料システム戦略って何?
「みどりの食料システム戦略」とは、我が国全体として2050年カーボンニュートラルの実現を目指す宣言がなされたことを受けて、農水省が生産から消費までサプライチェーンの各段階で、生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現するために策定した指針です。
みどりの食料システム戦略については、農水省のHPに掲載されているほか、クボタの営農情報誌にも掲載されていますので、ぜひこちらもご覧ください。
クボタからのご提案元氣農業U No.39
みどりの食料システム戦略(農水省HP)
1.温室効果ガス削減に向けた技術 ※一部抜粋
農業機械の自動走行やGPSガイダンスを用いた効率的な機械作業
自動操舵システムやGPS(GNSS)ガイダンスシステムによって、最適な作業ルートを選択し、作業に応じてエンジン出力を制御しつつ、精度の良い機械作業を実現することで、作業の重複などの無駄が減り、燃料の節減にもつながります。アイドリングストップ「eアシスト」の活用も有効です。
「ほ場水管理システムWATARAS」を用いた水田の水管理
有機物を施用した水田では、中干し期間を通常より1週間程度長くすることで、水田から排出されるメタンの量を相当程度(平均3割)削減できます。「ほ場水管理システムWATARAS」に よって、適時の中干しなど、環境に配慮した水管理を、自動またはスマートフォン操作で行うことができます。
2.化学農薬の使用低減に向けた技術 ※一部抜粋
「クボタ営農支援システムKSAS」による適切な圃場管理
「クボタ営農支援システムKSAS」で散布作業実績等を記録し過去の防除作業データを見える化することにより、次期作業の効率化や、農薬使用量のムダ低減にもつながります。クボタ農業用ドローンT20Kは、大容量タンクと広幅散布により効率的な散布が可能で、自動でKSAS上に日誌が作成できます。
スクミリンゴガイの被害軽減
レーザーレベラー等による田面の均平化と「ほ場水管理システムWATARAS」による浅水管理を組み合わせることで、スクミリンゴガイの被害を最小限に抑えることが出来ます。また、額縁明きょと落水管理を組み合わせて薬剤のスポット散布を行うことにより、化学農薬の使用量を低減できます。
3.化学肥料の使用低減に向けた技術 ※一部抜粋
可変施肥等による施肥の効率化
水稲・麦では、食味・収量センサ付コンバインのデータを基にKSASで施肥マップを作成し、可変施肥対応の田植機や肥料散布機※により地力に応じた効率的かつ精密な施肥ができ、化学肥料の使用低減につながります。
※ドローンは開発・実証中
うね内局所施肥による肥料の低減
従来の全層施肥、うね内全層施肥は、作物に吸収されない部分にも肥料が分布することになるため、無駄が多く発生します。うね内局所施肥機を用いれば、収量低下を招かない範囲での肥料の削減ができ、うね成形と施肥を同時に行えるので省力化にもつながります。
4.有機農業の面積拡大に向けた技術 ※一部抜粋
堆肥等の地域有機性資源を活用した循環型農業
堆肥製造(切り返し・運搬・積載)のために欠かせないフロントローダ、圃場に効率良くできるだけ均一に散布するための各種マニアスプレッダと無段変速仕様トラクタとの組合せなど、地域資源の循環利用を積極的に推進するための機械を提供しています。また、有機農業で使用できる粒状肥料が販売されていますので、車速連動型や高精度高速施肥型のブロードキャスタの利用も有効です。
緑肥栽培とすき込み
緑肥作物栽培とそのすき込みを効率的に行うには、播種機、鎮圧機、フレールモア、砕断ロータリなどの機械があります。また、水稲の乾田直播栽培で使用するドリル播種機と大型トラクタを組合せた緑肥播種への汎用利用により、播種作業の高速化・効率化が可能となります。
5.農業のスマート化に向けた技術 ※一部抜粋
スマート農機による省力化・軽労化
ラジコン草刈機では、不安定な斜面に立つことなく、安全に草刈ができます。最大斜度40°にも対応できます。
自動運転対応農機「アグリロボ」
担い手農家が抱える人手不足や作業効率化、省力化などの課題解決に貢献できます。
スマート農業技術については、農林水産技術会議のHPに、活用事例が掲載されていますので、こちらもご覧ください。
スマート農業実証プロジェクト 現場の声