雑草対策に効果的!GS機能で均一でムラのない代かきを実現 お気に入りに追加
Slugger GSユーザーインタビュー
お気に入りに追加

宮崎県内の農業生産法人に勤務する長田さんは、今春(2025年)発売の「GS機能※」付きのトラクタSlugger GSを活用し、代かきを行っています。栽培期間中は農薬を一切使用しないため、要所を押さえた雑草対策が欠かせず、特に丁寧な代かきが要求されます。Slugger GSの導入により、均一でムラのない代かきができるようになったと実感する長田さんに、その具体的な効果を詳しく伺いました。

※GS:GPSの位置情報を利用して、自動で直進走行ができる「直進アシスト(GS=Go Straight)機能」のこと

悩みのタネだった雑草対策

長田さんが勤務する農業生産法人では、水稲を7.6 ha、麦を17 ha、かんしょを15ha栽培しています。

「100馬力クラスの大型トラクタを筆頭に、8台のトラクタを活用していますが、そのうちの1台が更新時期を迎えていました。会社にはオペレータ経験の浅いスタッフもいるため、初心者からベテランまで、経験を問わず同じレベルで作業できる使い勝手の良いトラクタを探していました」。

情報を集める中で、クボタのWEBサイトを通じてSlugger GSの発売を知り、長田さんが特に興味を持ったのがこの2つです。

 ●自動でまっすぐな作業ができる
 ●『色塗りガイダンス機能』により、作業済みのエリアがひと目で分かる


「栽培において農薬を一切使用しないため、雑草対策が課題です。栽培期間中は、機械除草を3回ほど実施しますが、それでも取り切れない場合は、手作業で除草します。雑草が残ると稲が十分に成長せず、反収も下がりますし、収穫の際もコンバインに負荷がかかって刈りづらいので、とにかく雑草対策が重要。特に代かき作業で均一な作業を行うことが大切なんです」。と長田さん。

そんな重要な代かき作業ですが、従来は課題があったそうです。
「水を張った状態で行う代かきは、どの場所を作業しているのか、分かりづらいことがあります。しかも、まっすぐ作業するための目印となる目標物がないため、ハンドル操作が難しく、蛇行することもあります。そのため、深さを一定に保つのが難しく、高低差ができます。そうなると、露出した場所に草が生えやすくなってしまうのです」。

こうした背景から、より精度の高い代かき作業をSlugger GSで行うことで、除草の負担を減らしたいと導入を決めました。

家庭菜園を楽しむ祖母の影響で農業に興味を持った長田さんは、農業高校卒業後に就農。農業生産法人では米・麦の栽培を担当

GSトラクタならハンドル操作に気を取られず、均一な代かきが可能

使い始めて間もない長田さんですが、Slugger GSで作業することで、「ムラのない均一な代かきができる」と言います。

「今までは、前を見ながらハンドルを操作しつつ、後ろを振り返って深さ調整も行うために、余裕がなくて大変でした。そのうえ、調整に気を取られて蛇行することもありましたが、Slugger GSなら自動でまっすぐ走ってくれるのでラク。ハンドル操作をトラクタに任せることができるので、慌てることなく、作業機の深さをきめ細かく調整できます」。

「作業で重宝するのが、『色塗りガイダンス機能』です。代かきは作業した場所の確認が難しいですが、Slugger GSは、モニタ上で作業済みの場所が色で表示されるため、分かりやすくて便利。これで作業モレもなくなると思っています」。

SL600HC(Q)GS3で荒代(1回目の代かき)を行う。自動で直進してくれるのでハンドル操作は気にせず、後ろを見ながら作業機の調整に集中できる

ハンドル付近にある見やすいモニタで、作業済エリアと未作業エリアを確認できる

操作も簡単で、直進アシストがすぐ使える

長田さんは、Slugger GSの使い勝手の良さも評価しています。「直進アシストを使う際も、モニタを見ながら音声ガイダンスの指示に従って、簡単に設定ができるのが良いですね」。

※音声ガイダンスは、SL380GS3~SL600GS3のキャビン仕様にのみ搭載の機能。

今春(2025年)発売のSlugger GSでは、基準線の作成がさらに簡単になりました。これまでは作業前に基準線を作成していましたが、新しく搭載された『らく直アシスト』機能を使えば、事前に基準線を作成しなくても、3mほど手動で直進した後すぐに自動での直進作業を開始できます。

「初めて『らく直アシスト』を枕地で使いましたが、便利ですね。まだ慣れないので少しずれましたが、補正スイッチで軌道修正もできると分かったので、操作を覚えて使いこなしたいです」。

さらにもう一つ、KSAS上で基準線の管理ができる『GSリンク』が利用できるようになりました。KSASに登録したほ場で直進アシスト作業を行うと、基準方位(基準線)の情報がKSASサーバーに自動的に保存されます。次回以降は保存した基準方位(基準線)を利用して作業ができるため、基準線を毎回作成する手間や時間が省けます。

「10年ほど前からKSASを利用しています。『GSリンク』も今後活用して、作業を効率化したいですね」。

※GSリンクはSL380GS3~SL600GS3のキャビン仕様(直接通信ユニット搭載機)のみに搭載の機能で、KSAS営農コースへ入会頂くことでご利用可能。

枕地は新しく搭載された『らく直アシスト』を使って直進作業を行う

KSASに登録したほ場で直進アシスト機能を使用すると、基準方位(基準線)の情報がKSASサーバーに自動送信、蓄積される。次回の作業からは、KSASサーバーに保存されたデータをスマホでトラクタに送信し、ダウンロードすることで基準方位(基準線)が使用できる

肥料散布や人材育成に幅広く活用したい

長田さんは、Slugger GSを色んな場面で活用したいと言います。「肥料散布で作業が重複すると、モニタ上に表示された色が徐々に薄くなって、肥料を多く散布したことが視覚的に分かるのが良いですね。作業の途中でオペレータが交代した際も、中断位置がモニタに表示されるため、どの場所から作業を再開すればよいかがひと目で確認できるのも助かります」。

「現在の目標は、反収を上げ栽培面積も拡大することですが、人手の確保が難しく、人材育成にも時間がかかります。つきっきりで教える時間が思うように取れないため、新人でも簡単に操作ができるSlugger GSは機械操作に慣れるための練習用に適していると思います。新人オペレータにとって、直進作業が自動で行えるというのは、ありがたい機能だと思います」。

規模拡大と人材育成の課題に向け、Slugger GSの能力を最大限に引き出す方法を模索する長田さん。その活用法について、前向きなビジョンを語っていただきました。

Slugger GSで高低差の少ない均平なほ場に仕上げることができた

関連製品

注目の記事

“旬”なキーワード

よく一緒にみられている情報