“濡れない霧”で牛舎の暑熱対策。暑さから牛を守ります お気に入りに追加
クボタ細霧システム ドライフォグシステム導入ユーザーインタビュー
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クボタ細霧システム「ドライフォグシステム」は、フォグノズルより超微粒子の霧を均等散布するシステムです。水の粒径はフォグ(霧)状になり、ゆっくりと降下。センサーによる制御で温度、湿度、飽差を管理できます。トマトのハウス栽培など、施設園芸での利用の他、近年注目されているのが牛舎の暑熱対策としての利用です。猛暑日の増加で、冷涼な気候の酪農地帯でも暑さで倒れる牛が増加。暑さから牛を守り、経営を安定させるためにも暑熱対策は喫緊の課題です。ドライフォグを導入した北海道の酪農家のみなさまに導入効果をお聞きしました。

施設も、牛床も、牛体も、一切濡れないです

1シーズン使って、導入してよかったと実感しています

オホーツク海に面した酪農が盛んな町、紋別郡雄武町で搾乳牛約150頭、育成牛約110頭を飼養する吉田牧場様。近年、代表の吉田隆徳さんが課題に感じているのは夏場の暑さです。「ホルスタイン種は寒さに強く、暑さに弱い牛なので北海道の気温は良いのですが、近年は暑さの影響か、夏場は牛の妊娠率や受胎率が下がり、繁殖率に影響が出ています。牛は子牛を産んではじめて牛乳が搾れるため、受胎率の低下は牧場経営に直結する大きな問題です。」

牛舎を牛に優しい環境にするために、どんな暑熱対策が有効か、検討を重ねてきた吉田さん。「送風機の増設等を検討しましたが、光熱費急上昇の懸念があり、ミスト的なものが良いのではと考えるようになりました。ちょうどその頃、クボタさんのパンフレットで “濡れない霧”のドライフォグを知ったんです。」

2022年夏にドライフォグを導入。1シーズン稼働させた実感について「アブレストパーラーで搾乳する時、牛が集まり、暑くなるのですが、おかげで涼しくなりました。ドライフォグという名前のとおり、施設も、牛床も、牛体も濡れることは一切ないです。今後、既設の送風機の高さを変更して、フォグを風で流れやすくなるようにすると、もっと導入効果が出るのではないかと思っています」とお話しくださいました。

吉田牧場 代表 吉田隆徳さん

フリーストール牛舎に設置したドライフォグ。フォグノズルから粒子サイズΦ10~25μmの水を噴霧。牛体や周囲を濡らすことなく気化熱により牛舎を冷却

夏場の食欲や乳量の低下が軽減されました

ドライフォグの導入で、牛だけでなく人間もとても楽になりました

常呂郡佐呂間町で、約85頭(搾乳牛約60頭、育成牛約25頭(預託))を飼養する櫛部牧場様。ドライフォグ導入前の状況について、代表の櫛部文治さんは「佐呂間町でも6月から9月初旬まで、30℃を超える日があります。暑熱対策として、牛舎に送風機をたくさん設置して風を送っていたのですが、限界を感じていました。風がぬるいため、牛は体温が発散できず、嗜好性も下がり、目がうつろになっていました」とお話しくださいました。

ドライフォグは2021年の夏場から稼働。「以前より牛の息が上がることが少なくなりました。食欲や乳量の低下についても、かなり軽減されています」と導入効果を実感されていました。既設の送風機も同時にまわすことで、温度も湿度も下げることができているそうで、「ドライフォグが稼働していると、牛舎内は外気よりも2~3℃涼しい感じです。以前は夏場に牛舎内で作業をしていると大汗をかいて大変でしたが、ドライフォグのおかげで人間もとても楽になったと感じています」と思わぬ効果についてもお話しくださいました。

櫛部牧場 代表 櫛部文治さん

搾乳牛約60頭を飼養するつなぎ牛舎。ドライフォグの導入により、夏場、牛の息が荒くなることが減りました

ドライフォグとトンネル換気で暑熱対策

“濡れない”ドライフォグの効果に期待しています

「最近、夏場は温度が高いだけでなく、湿度も高いのでとても暑く感じています。牛舎内の温度が30℃を超え、湿度が80%を超えることもあり、牛の餌の食べ方、乳の出方、繁殖にも影響がでています」とお話くださったのは、紋別郡 西興部村で約100頭(搾乳牛 約60頭、育成牛 約40頭(預託))を飼養されている合田牧場の代表 合田直道さん。

「牛舎には、もともとミストが設置されていたのですが、飼料が濡れたり牛が濡れたりしたため、使っていませんでした。暑熱対策としてトンネル換気の設置を考えていた際、クボタさんにドライフォグのことを聞き、今回、あわせて導入を決めました。決め手になったのは、“濡れない”ということです」牛舎に設置済のドライフォグ。本格的な稼働は2023年の夏からですが、その効果に期待を寄せていました。

合田牧場 代表 合田直道さん

夏場の牛舎の温度と湿度の低下を目指し、トンネル換気と併せてドライフォグを設置

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