たまねぎの主要産地の一つとして知られる佐賀県白石町で、たまねぎを中心に大麦、水稲、大豆などの栽培に取り組んでいる前田様ご夫妻。主力であるたまねぎの移植作業のさらなる軽労化を目指して、今年「乗用4条半自動たまねぎ移植機KP4-TS」を導入されました。導入によって移植作業は、これまでとどう変わったのか。導入された経緯と使ってみて実感したメリットなどをお聞きしました。
(この記事は、くるみ会情報誌「ニューインプル」を元に構成しています。 )
2条の歩行型移植機よりも、もっとラクに、能率良く作業したいと思っていたんです
前田様の地区では、多くの農家が11月初旬からスタートして12月いっぱいまでの完了を目標にしているたまねぎの移植作業。天候の事情や麦の播種作業との兼ね合いもあり、スケジュール通りに進まないことも多いそうです。これまで移植作業は2条の歩行型移植機で行っていましたが、「歩きながらの作業は曲がらないように気を使うので、やはり疲れるし時間もかかっていた」とのこと。作業をラクに、能率も良くしたいとの思いをずっとお持ちでした。また「2条の移植機で1うね終えるためには往復の作業になる。1つの溝を4回踏んでいくので溝が硬くなるのも気になっていた」という悩みも。それらの問題を解決すべく、更新時期を迎えたタイミングで乗用4条半自動たまねぎ移植機に更新されました。
作業が、すごくはかどる。これまでよりもだいぶ早く終われるようになりました!
新たに入れた「乗用4条」。使ってみての実感を、前田様は「2人でできて、一度に4条を植え付けられるのですごくはかどります。気を張っていなくてもキレイにまっすぐ植え付けていくのでラク。前は歩きながらだったこともありますが、周りの見え方も全然違う。とても見やすいですね」とお話しくださいました。作業能率については「もう段違い。体感的には前のと比べて3倍くらい良くなったかな(笑)」とのこと。取材時に作業されていたほ場は約0.3ha。ひとうねの長さは70mですが、コンテナ2つに苗を一杯に入れた状態でスタートして、一列半ぐらいは作業ができるそうです。気になっていた溝の踏み固めも「4条なので一つの溝を通るのは2回。大分軽減されたと思います」とのことでした。
はかどるおかげで、苗準備が忙しくなった。大変だけど、それはいいことですね(笑)
苗の供給についてお尋ねしたところ「私たちはこのぐらいの速さがちょうどいい。供給台の大きさというか、長さもやりやすいですよ」と、作業性の良さも実感されていました。作業能率も良くなり、ラクになったことばかりと思いきや、前より大変?になったこともあるそうで・・・。「はかどるおかけで、苗準備が忙しくなりました。忙しくなったけどその分移植作業は早く終えられるんだから、むしろイイことなんですけどね(笑)」と笑いながらお話しくださいました。「息子も手伝いに来てくれますが、基本は夫婦2人でやっています。この辺りは人手が足りないところも多いですし、高齢化の問題もある。こういう機械で作業がラクになるのはいいことだと思います」。2条の歩行型から乗用4条半自動型へと移植機を更新したことで、これから先の移植作業も能率よくラクに行っていけそうだ、と期待を持たれていました。
乗用4条半自動たまねぎ移植機 KP-4T(S)
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