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黒大豆|黒枝豆|スイカ|
農地や運営資金の確保の他に、栽培ノウハウや機械操作の習得など、様々なやるべきことに追われ日々、忙しくする新規就農者。今回は農業を始めたその日からベテラン農家と同じ精度で作業できることを期待し、導入された就農5年目の若手農家にインタビュー。これからの取組みにおいて、「Slugger GSが手放せない」と言われる理由に迫ります。
Slugger GS
ユーザーインタビュー
「直進アシスト機能」に心ときめき、導入を即決
兵庫県丹波篠山市で地域を代表する特産品、丹波黒大豆や丹波黒枝豆、大山スイカを1haの面積で栽培する仲島さん。「今年で就農し5年目。元々、母が田舎暮らしを希望していて、物件を探している時にここを見つけ、家族で同じ兵庫県の伊丹市から移り住みました。僕はカフェを開いたのですが、経営が軌道に乗り、何か新しい仕事をやりたいと思っていたところ、父が趣味程度にやっていた農業を自分もやりたいと、この世界に飛び込んだんです。手探りの状態で、トラクタの乗り方も分からない」ところからのスタートでした。
新規就農者にとって最初のハードルとなるのが、農地と農機の確保ですが、「農地は高齢化でリタイアする方が増えていて、やってみないかという声が掛かって、少しずつ増えてきました。機械については、先輩農家から譲り受けた19馬力の中古トラクタを使っていました」。年々面積が増える中、「それでは追いつかないこともあり、修理するにしてもお金が掛かるので、それならいっその事、新しいトラクタを買おうと決断したんです」。主要メーカー全てに足を運び、そこでクボタのSlugger GSを知ったそうです。「東海近畿クボタの永松さんから直進中、トラクタ任せで作業できますよと話しを聞いた時は、心がときめいて。買うならSlugger GSしかないなと」。2020年10月にキャビン仕様のSL350HGSを導入しました。
何より正確な作業ができるのが良い
「僕の憧れはオレンジのトラクタでした。だけど最初は選べる状況ではなかったので、いつかはオレンジに乗ろう!という想いはあって。納車前日は、ワクワクしてなかなか寝れませんでした」。実際に作業してみて、「直進アシスト機能が、すごく良くて。実は正直なめていました。それがスーッと真っ直ぐ進むので。多少、ブレることがあっても自分でやるより良く、これで十分というレベル。中でも一番感動した作業が、うね立てです」。
うね立てに苦手意識があったと、仲島さん。「耕盤が凹凸しているうえに溝を切っていくので、ハンドル操作が難しいんです。うねが曲がると、やる気がなくなりますし、周囲からも下手だなって笑われてしまう。真っ直ぐであることが、農家としての腕みたいなところがあります」。うねが曲がると見た目の問題だけでなく、「生育にも影響します。後に管理機で中耕培土をしますが、うね幅にバラつきがあると土の飛び方が違ってくるので、土寄せが中途半端になる。土があまりかかっていない木は細いけど、こっちは良く育っているなど、生育にバラつきが出ます。丹波篠山の黒豆はお正月のおせち料理にも使われるおめでたいものなので、少しでも皺があると取ってくれません。またサイズも2Lサイズと決まっていて、小さいとクズ豆の扱いになるので、品質は落とせません」。
そこで役立つのが、直進アシスト機能。「普通、真っ直ぐトラクタを走らせるための目印となる白線を引いてから、うねを立てます。作業中も直進をキープするため、ハンドル操作に必死です。それが直進アシスト機能を使えば、最初にうね幅を設定するだけで、トラクタ任せで等間隔の真っ直ぐなうねが立てられる。しかも作業中、ストップすることなく、後方確認ができる。そこでうねが曲がっているようなら、微調整もできます」。直進アシスト走行中、位置ずれが発生した場合、ハンドル手元にある手動補正スイッチを使えば、微妙なステアリング操作なしで簡単に補正できます。「直進アシスト機能を使うことで、ベテラン農家と同じような精度で作業ができるのが大きい。これがなかったらもう、農業ができないんじゃないかな(笑)」。
経営者目線で見たSlugger GSの導入メリット
大学で経営学を修めた仲島さん。今回の思い切った投資について、経営者目線で見た時に大きなメリットがあると言います。「儲からない要因の一つに、人件費の負担があります。そこを機械が補うだけで掛かるコストが違ってきます。毎年、人件費は同じだけ掛かりますが、トラクタ導入時にコストが2倍掛かったとしても、そのままずっと働いてくれることを考えると、強い味方になります」。
実際、大幅にコストカットを実現。「今まではトラクタの馬力が小さかったため、耕うんに1日、納得いくうね立てに1日、合わせて2日掛かっていました。それがSL350HGSだと、数時間で終わるので、コストが下がるわけです。働いている以上は自分にも人件費が発生しますから、それを考えるとスマートにできた手応えがあります」。
自分の取組みを通じて「新しい農業」を多くの方に発信していきたい
僕のテーマに、『新しい農業』の紹介があります。僕が考える『新しい農業』とは、メリハリの効いた農業。機械に頼りすぎても、人間味がないというか。人間らしさと新しい技術が上手く融合したものです」。
仲島さんの想いはSNSを通じ発信されており、YouTube配信もその一つ。SL350HGSを導入するところから、これまで試してきた作業などリアルに伝えています。「儲からない。人手が掛かる。疲れる。そんな農業よりも、SL350HGSのようなトラクタを活用するだけで、これほどラクになり、こんな作業もできるよと、自分の体験を通して知ってもらいたいんです」。農業従事者の高齢化や人手不足により、次世代を担う若手の確保・育成が課題とされる今、「SL350HGSは、初めからベテランの域で作業できるトラクタで、そこに優位性がある。修行を積むのに何十年も掛かっていたら、耐えられないです。始めたその日から、20年やっている人と同じようなことができる。そういう機械や技術が今は大事です」。
今後の目標に、「農業一本でやれることを証明する」ことを掲げる仲島さん。「面積も今の5倍に増やしたいですね。今できることをして、地域の方にどれだけ信頼を得られるか。うちで作った豆だったら、絶対に食べてもらえるという地盤をしっかり作ることを第一にこれからも頑張っていきたい」と熱を込める仲島さん。その想いにSL350HGSが力になれることも多そうです。