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ついに田植機はここまできた! 業界初の自動運転田植機 NW8SA

インタビュー2021/05/28

福井県

水稲

アグリロボ田植機NW8SA vol.1

〜ついに田植機はここまできた! 業界初の自動運転田植機 NW8SA〜

ついに田植機はここまできた! 業界初の自動運転田植機 NW8SA

2020年10月に発売された、「アグリロボ田植機NW8SA」。リモコン操作で、旋回も含め自動で田植えを行う、業界初の自動運転田植機です。高齢化に伴う離農や農地委託、経営効率化のための農地集積で規模拡大が進む中、人手の確保や人材育成、作業効率の向上などの課題を解決する田植機として今、担い手から高い注目を集めています。今回は、いち早く導入された福井県のお客様へ、アグリロボ田植機をどう経営にお役立ていただいているのか取材しました。また、販売を行う㈱北陸近畿クボタにもインタビューしました。

旋回から植付けまで全自動!操作は何とリモコン

 「今、25人の組合員がいますが、実際に作業するのは6人。50代が2人で、あとは皆60代。若手の育成が課題です」と話すのは、福井県大野市で、水稲55haを栽培する、『農事組合法人お米ぽ~と大野』の中心メンバー、安川さん。福井県大野市で、コシヒカリと、地元酒造メーカーに卸す酒米を作っています。アグリロボ田植機の導入理由に、「機械の操作に不慣れな人でも、今日から農業を始めた人でも、アグリロボ田植機なら田植えができると思って。操作指導の手間を省く手助けとなれば」と、期待してのことです。

 アグリロボ田植機は、最初にほ場の最外周を有人で走行し、ほ場マップを生成。その後、ほ場マップに従って田植機が走行経路を自動計算、無人※で田植えを行います。「あぜからリモコンで操作するだけで、あとは全部田植機がやってくれるので。無人でできるということが、一番の魅力でしたね」。組合のほ場がある小山地区は、区画整備が完了し、1haの大型区画であることも、導入に有利に働きました。

 ※監視者がほ場周辺にいることが条件

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田植機が仕上がりを予測?

 安川さんが、もう一つ感心したというのが、条間調整機能と、自動あぜぎわクラッチです。「なんで最後、8条ずつを残して、ピシッとキレイに植付けできるの?と、最初不思議で。話しを聞くと、往復植えの最終行程が必ず偶数になるよう、田植機が自動で隣接条間を少しずつ狭くしたり、広くしたりして微調整するそうです。しかも、各条クラッチを自動で制御し、ぴったり植えていくのには、ビックリしましたね。我々の技術ではそんなこと、とてもできませんよ」。アグリロボ田植機だからこそのなせる業に驚かれます。

 「ほ場全面をムダのない植付けをするために、条数を自分で計算するのは頭を使うし、難しい。重ねて植えたり、逆に空いたりね。重なると、それだけ苗をロスするから。それがもうなくなるので、非常に嬉しいですね」。

誤差数センチのRTK-GNSS利用し、
高精度な田植えを可能に

 「等間隔で真っ直ぐ植えること」が求められる田植え作業。その後の稲の生育にも、後工程の管理作業を効率良く行うためにも、高い精度を要求されますが、熟練者でも神経を使う負担の大きい作業となっています。「やっぱり、植付けが悪いと、話になりませんからね。最初は、アグリロボ田植機にあんまり期待してなかった(笑)。でも、誰が見ても素晴らしく、真っ直ぐキレイに植付けしていくのを見て...。それも魅力でした」。

 高精度かつ無人で田植えができるようになった背景には、スマート農機が活用できる環境づくりが整備されたことがあります。福井県では全国に先駆け、RTK固定基地局を県内5ヵ所に設置。整備したNOSAI福井(福井県農業共済組合)では、2021年の3月から運用を開始しました。今回、設置された基地局は、基地局からの補正データをインターネットで配信する「Ntrip(エヌトリップ)方式」と呼ばれるもの。スマートフォン※で補正データを受信し、アグリロボ田植機と連動することで、誤差2~3㎝の精度が確保できます。アグリロボ田植機を販売する㈱北陸近畿クボタは、基地局の開局にあたり、資材と活用ノウハウをNOSAI福井に提供しています。

 「福井県では5年後、県内水田面積の2割に当たる7,000haで、スマート農機が使われることを目標に掲げており、スマート農業技術の導入で、農業活性化の一助となればと、活動をしています」と話すのは、㈱北陸近畿クボタ 福井営業部の島田部長。既に2021年5月現在、県内でアグリロボ田植機を8台(2台は有人仕様)販売しています。「なかには購入されてまだ1年しか経っていない、現行モデル(ナビウェル スペシャルクラス)を買い替えるお客様もいらっしゃいました」と、担い手農家からの関心が非常に高いと言います。

 「NOSAI福井との契約の段取りも、クボタが教えてくれるし、NOSAI福井への補正データ利用料支払いと書類1枚書くだけなので、手続きも簡単。自分で基地局を建てるとなると高額になりますし、ありがたいですね」と話す安川さん。アグリロボ田植機が使用できる環境が整ったことも、導入の追い風となっています。

 ※アンドロイドのみ。iPhone使用不可。無線通信を可能にする、ブルートゥースも必要

アグリロボ田植機は、地域農業を守る起爆剤になる

 アグリロボ田植機の導入で、経営の維持、強化につなげていきたいと安川さん。「今までは定年退職をした人を雇用していましたが、今年から方針を変えてスタッフの若返りを図りたいと考えています」。そこで課題となるのが、若手の確保。「機械を乗りこなせるようになるには、相当な時間が掛かる。教えるのも難しく、そんな余裕は正直ないです。だからアグリロボ田植機のような、駆け出しの新人でも作業できるような機械を揃えていないと、誰も来てもくれない。一歩先を見据えていかないと、後継者の確保も難しく、人材も育たないですから」と、持続的に組合が成長するために、アグリロボ田植機は不可欠だと言います。

 「今、この地区は6法人あります。一本化する話もあり、そうなると面積が300ha規模に増えます。10人いればカバーできると思いますが、機械の力を上手く使いながら、皆で協力し、農業を続けてきたい」と、意欲をみせる安川さん。アグリロボ田植機が、地域農業を守る大きな力となっていることは間違いなさそうです。 

NW8SA 製品紹介動画


▶NW8SA WEBサイト
▶お問い合わせはお近くのクボタのお店まで


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