自動運転アシスト機能取扱いのポイント
【重要】
●運転者は必ず運転席に座り、安全を確認しながら作業を行ってください。
緊急時には、主変速レバー【中立】 、運転席内緊急停止スイッチ【押す】 、
又はメインスイッチ【切】 のいずれかを行い、危険を回避してください。
●自動運転アシスト機能は、次の条件では使用しないでください。
①四角形以外のほ場、②強湿田(片足沈下量10cm以上)、③作業経路内に障害物がある、④ほ場内に人がいる
自動運転アシスト機能の概要

自動で制御される操作
●作業クラッチ「入」「切」
●エンジン回転数「作業回転」「アイドリング」
●刈始め/刈終わりの刈取部の昇降
●旋回(αターン、Uターン)
●排出ポイントへの移動※
※グレンタンク内の籾の量に応じて、最適なタイミングで排出ポイントへ自動で移動します。
機器の名称
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クボタ製GPS基地局
GPS基地局の設置のポイント
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傾斜検知機能

GPSの測位レベル
ターミナルモニタ画面内のGPS測位レベルアイコンが緑又は黃の状態のとき、自動運転アシスト機能を使用できます。
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補 足
●衛星とGPSユニットの間に、建屋、山、防風林などがあると受信できません。
●地平線から低い角度にある衛星からは、受信できない場合があります。
●衛星の配置が偏っていると、測位レベルが低下します。
通信方式
自動運転アシスト機能を使用するために、衛星からの位置情報の他に、補正情報のやり取りが必要になります。
補正情報の通信は、クボタ製基地局を使用する他、自治体等が設置した固定基地局やVRS方式を使用することも可能です。
クボタ製基地局 無線識別:内部
●特定小電力無線を使用しているため、無線免許不要
●通信距離は見通し最大で500m程度

固定基地局 無線識別:外部
●自治体などが設置した基地局の補正データを使用
●補正データの受け取りには、デジタル簡易無線方式とNtrip方式がある
<デジタル簡易無線機方式>
●飛距離が見通し最大で5kmと大きい
<Ntrip方式>
●Ntripサーバを使用してインターネットで補正データを配信
●携帯電話網にいることが条件
●固定基地局から10km圏内で使用すること。10km以上になると、GPSの測位性能が低下し、自動走行に悪影響を及ぼす可能性がある

VRS 無線識別:外部(VRS)
●電子基準点から得たデータを基に、サービスプロバイダがインターネット回線を通じて補正データを配信
●基地局の設置が不要
●携帯電話が使用可能なエリアであればどこでも使用可能

ターミナルモニタでの設定方法
ターミナルモニタでどの通信方式を使用するか設定できます。
①『設定』を選択
②『GPS設定』を選択
③『詳細設定』を選択
④無線識別と外部無線ボーレートを機器に合わせて設定
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自動運転アシスト機能の流れ
事前準備
①GPS基地局の設置、又は、他通信方式の機器接続
②GPS移動局の準備(収納位置(下向き)→作業位置(上向き))
マップ作成
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①刈取開始位置まで手動運転で移動
②運転アシストモードスイッチ『アシスト』側
③『マップ作成』→『記録開始』→周囲刈り3周(外周から5m以上)
【ワンポイント】
周囲刈り3周目を条に合わせて刈取りすると、自動運転アシストモード時も条に合った刈取りができます。
旋回タイプ・Uターン基準・条間隔・排出ポイント設定
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自動運転アシストモード
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運転者の注意点
■安全監視を行ってください。
■刈取状況に応じて調整を行ってください。
■排出作業は手動で行ってください。
自動運転アシストモード中の機能
ラインシフト機能
●左手グリップのスイッチを操作することで、左に10cm走行ラインをシフトさせることができます。
●同じ方向に連続して2回シフトはできず、左に1回シフト後は、右にのみシフトできます(元の位置に戻る)。
●自動運転アシストモードで刈取り時、デバイダで株を割っているときに使用すると株を割りません。※
※田植えの仕方、マップの作り方による
<操作方法>
●左手グリップのシーソースイッチを押す
●「ピッ」と音が鳴ればシフト、「ピピッ」と音が鳴ればシフト不可

<使用条件>
●条間隔を『30cm』又は『33cm』に設定(『条なし』に設定すると使用不可)
●Uターン基準の辺、及びUターン基準の対辺(下記注意点参照)を刈取り中
注意)αターン選択時、Uターン基準の対辺がUターン基準に対して平行(2°以内)であれば使用可
注意)Uターン選択時、Uターン基準の対辺もUターン基準に対してのシフトになるため、元の走行ラインに対して右にシフトする
(Uターン基準に対して左にしかシフトできないため)

モンロー右上げ自動制御
●刈取条数(刈幅)に応じて、モンロー右上げを自動制御します。
●右デバイダでワラを引っ掛けることなく刈取りが可能です。
●5条以下で制御がはたらき、 条数が少なくなると、傾きも大きくなります。

補 足:Uターンの経路
●Uターンの経路は、DR6130AとWRH1200Aでは異なります。

安全機能
次のいずれかを検知すると、自動運転アシスト機能が解除され、走行・刈取り・脱こくが停止します。







コンバインの状態による各スイッチの点灯・点滅
『運転アシスト開始スイッチ』と『排出ポイント移動スイッチ』は、
コンバインの状態に応じて、点灯・点滅します。

運転アシスト開始スイッチ
【消灯】自動運転不可
【速い点滅】刈取開始位置に到着
【点灯】自動運転可
【ゆっくりした点滅】自動運転中
排出ポイント移動スイッチ
【消灯】自動運転中ではない
【点灯】自動運転中
【点滅】排出ポイントへ移動(今刈取りしているラインを刈取った後に移動する)